足底の痛みに対するアプローチ例

足底部の痛み

足底の痛みには様々な原因が考えられるが、特に臨床上よく見るのが足底腱膜炎。こちらの症状は歩行時など荷重がかかった瞬間に足の裏に痛みを訴えることが多いです。日常生活では起床時に立ち上がる瞬間など運動開始時痛を訴える事が多いです。また、踵の骨が変形する”有痛性踵骨棘”もよくみます。私が時々経験するのは、準備運動不足でトレイルでの登り時、足底の痛みが出現する事があります。体が温もり全身の運動がスムーズになると痛みは治る。ストレッチなどの準備運動で予防する事が可能です。

原因は足の裏だけではない?

今回の症例は高校生男子、野球をしているが、予てから強い腰痛の既往があり、先日から強い足底部の痛みを訴えている。足底はクッション性が高く、地面からの衝撃(床半力)を効率良く分散させる働きがあります。上半身の使い方が不器用であればこの衝撃はさらに大きくなり、繰り返す強い衝撃はスポーツ外傷の原因となりうるのです。腰痛があり、体幹の柔軟性が低下していれば足の裏に痛みが出てもおかしくないのです。

地面からの衝撃を和らげる工夫

上半身をうまく使う為のトレーニングや体幹の柔軟性を高める事が大切です。バランスを鍛える工夫が必要ですね。ただ、痛みがきつくて歩行時も辛い場合は先ずは安静が必要でしょう。

足底サポートテープの効果は?

この患者さんの場合痛みは皆無になりました。簡単なテープですが、荷重時には明らかなサポート力を実感します。痛みが和らぎ、患部に衝撃が伝わりにくくしながら治癒を促進させるための手法ですのであくまでもサポートとして取り入れます。徐々に足底腱膜へのストレッチ、体幹の柔軟性を高めていかなければ治癒に時間がかかると思います。慣れれば自分で貼り付ける事も可能!

野球が大好きなこの患者さん。テーピングの貼り方をスマホビデオで撮影してもらった。きっと早期に克服してくれる事でしょう!!